先日、表題のとおり勉強会が2日間ありました。

一日目、
「かかりつけ医等 依存症対応力 向上研修会」

ちょっと専門的な内容だったらしいのですが、簡単にいうと「処方薬依存への知識と対応力をつけてね」という、主に処方することになるだろう内科医、心療内科や精神科医に向けての研修会だったらしいです。

管理人は参加できなかったんですよね。
なので、参加者からの情報でブログを記載しています。
もし、間違った内容をお伝えしていれば訂正ご指摘をください。

依存にスイッチが入るきっかけはいろいろあるのですが、なんらかの病気への処方薬で、依存に対するスイッチがONになってしまうこともあるんです。

例えば以前このブログでも、パーキンソン病に対する治療で使用する薬(ドパミン系)で買い物など行動依存に陥ってしまうこともある・・・とテレビで紹介されていたことを、お伝えしました。

今回は、ベンゾジアゼピン系の話。
こちらの薬は、処方薬そのものを使用依存してしまう。ドクターショッピング(複数の病院で同時に処方してもらい大量に所有する)して、日常的に使用。アルコールと併用して使用する場合もあるそうです。
専門医から使用上の注意点の話があり、鳥取ダルクからも処方薬依存で苦しんだ経験のある仲間が回復までの長い苦しみを、参加した医師たちに向けて話したそうです。

参加した鳥取ダルク代表いわく「参加した医師たちは、仲間の体験談を聞き、自分の処方した薬で依存に苦しむ人がいるかもしれないと実感を持ってくれたようだ」とのこと。



二日目、
「家族に対する依存症支援とは」

依存症で苦しむ当事者を支える家族は、陰に隠れがちな存在ですが、大切な存在であり周囲から支えられる必要がある人たちでもあります。また、支えられないと一人で家族だけでがんばることは非常にしんどいです。想像を絶します。

今回は、家族に対する支援の必要性を医学的な観点から医師が講演。
また、実際の家族が自身の壮絶な体験談を。支援団体や自助グループの重要性などについての話もありました。
こちらには参加したぜ。

同じく参加した鳥取ダルク代表は「点と点を結んで、線になれば」と感じたそうです。

公的機関や医療関係、そしてダルクが連携をとり情報共有して稼働できれば、重症化を防げたケースもたくさんあるだろう。また、回復への支援も個々で情報を抱え込んでいれば、それだけ回復への道のりは遠くなる。

家族の話を聞いていても、誰にも頼れず何年も一人で依存症の人を支え続けた・・・なんて聞くと、もどかしい複雑な思いがあるのだと思います。


参加者は、どちらも40~50名程度。
コロナ過で密を防ぐため、Zoomも活用しながらの研修会でした。
ハイテク~。
しかし、これが当たり前になっていけば遠くでも忙しくても興味関心のある研修会や講演会の話を聞くことができますね。すばらしい。

管理人は個人的に、依存症の家族体験談で女性の話が心に残りました。
何年も一人で依存症の夫と小さな子どもを養い、家事一切も行ってきた。
知識もなく、世間の冷たい目を気にしながらも彼女なりに精一杯してきたんです。
ある日、子どもを保育園に迎えに行ったときの、保育士の投げかけた一言がひどい。話を聞いていて涙が出ました。この話は、依存症関連でなく保育士にも聞かせるべきだと強く思いました。
子育てを批判する前に、まずはその人の精一杯を認めろ、と。
子どもを守りたいなら、まずは親から支援しろ、と。

この家族を支援する研修会で、以前ブログでも紹介した岡山家族会ぴあ代表が夫婦で来鳥されていたのでご挨拶。研修会終了後に、断酒会代表と楽しい世間話。
そうなんだよな、Zoomは確かに便利なんだけど、忙しい中でも会場に来るとこういうやりとりができるってことが魅力なんだよな~、と思いながらあたたかい気持ちで帰途につけた、ある日の出来事でした。

以上、簡単ですがこんなことあったよの報告でした。